愛は知っていた【完】
ダイエットをしているのはウェディングドレスの為でもあるのだと説明した朱里の既に吹っ切れている様子には、なんだかこちらも安堵してしまった。
同じだったのだ。朱里も俺が思い描いていた未来を最良のものだとして受け入れるつもりでいたのだ。
なら話は早い。俺達がこれから歩むべき道は切り開けているじゃないか。

サクリとレタスにフォークを突き刺した朱里はニコリと微笑む。


「もちろん今の彼氏も好きだよ。でも二番目にね。不倫関係でも構わない。私はこれからもずっとお兄ちゃんを一番に愛し続けるから」
< 61 / 79 >

この作品をシェア

pagetop