涙 〜キャバ嬢×ホスト〜【完結】
「とりあえず…今日だけはアタシの自由にさせて。
お金だって、ちゃんと持ってきたから。」
「何でだよ…何があったんだよ」
「持ってきてくれたら話すよ。」
しばらく彼は黙って。
「そしたら、遊姫は居なくならない?」
「………。」
話しても話さなくても……アタシはリョウマくんの前から消える。
「だったら好きにしていいよ。」
「居なく…なるよ。」
「何でだよっ!ふざけんなよ!」
「それは…こっちのセリフ!夏華さんとデキてたくせに…もうムリだよ。」
「あいつとは、とっくに終わってたぞ?」
ほら、最後の最後まであなたは優しい人なんだから。
「けど…ムリだから。」
「信じろよ…」
ダメだ…これ以上一緒にいたら泣いてしまう。
そう思ったアタシは、帰ることにした。