溺愛予告~御曹司の告白躱します~

避けているとはいえない程度に水瀬との距離感を考えて図っていたのを、きっと彼もわかっていたんだと思う。


そして入社四年目の現在。先週の水曜日に行われた三ヶ月ぶりの同期会。

前回はノー残業デーにも関わらず忙しすぎて残業になったので参加出来ず、私にとっては半年ぶり、水瀬が営業から企画に異動して初めて参加する同期会だった。

私と水瀬が隣に座ったって、誰も何も思わない。
いつも通り。ただそれだけ。

サラダや唐揚げを甲斐甲斐しく私のお皿に盛ってくれる様子も、『飲みすぎるなよ』と店員さんに水を頼んでくれるのも見慣れた光景で、特別なわけじゃない。

それでも私にはわかってしまった。

水瀬が今日、何か決意を持ってこの場に来ていることを。
時々私に向けられる視線の強さに、捕食者の鋭い光が宿っているのに気付いてしまった。


『お前、最近俺のこと避けてるだろ』

小声で隣から唐突に核心に触れられて、驚いて思いの外大きく身体が跳ねた。

『冤罪です』
『虚偽の証言は犯罪だぞ』
『…黙秘権を行使します』
『それはもうほぼ認めてるようなもんだろ』
『……』
『なぁ、佐倉』
『傍聴人はお静かに願います』
『誰が傍聴人だ』

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