期間限定恋人ごっこ【完】番外編
なんというか…私の好みストライクだったもんだから、ビックリした顔でリンさんを見れば爆笑された。
「ギャハハ!ひでー顔」
『何で笑うんですかっ』
「面白いからッ」
『てか、これ高いんですけど…』
好みは好みだけど値段を見れば目玉が飛び出すんじゃないかってくらい高い。
「俺のおごりだしいんじゃね?」
いや、全然よくないよね?
しかもなんで他人行儀なの?
10万もする浴衣なんて買おうと思わないよ?
この男の金の使い方が荒すぎて頭を軽く抱える。
本当初対面の女にこんなにお金を使うなんてどうかしてるとしか思えない。
どこかのボンボンなの?
リンさんは「これで決まりな」と10万もする浴衣と私が選んだ水着や洋服を取り上げるとレジへと向かっていった。
ユカの分も一緒に会計を済ませていたけど数字として出された金額に驚愕した。
だって…桁がすごいことになっていたから…。
それをカードで、それも一括で払っていたリンさんを見てやっぱボンボンなのか、なんて思った。
お昼ご飯もモールの中で済ませ3時頃に出て、今は朝と同じ繁華街にいた。
『リンさん』
「リンでいいって」
それでも頑なに「リンさん」と呼ぶ私にリンさんが折れてリンさんと呼ぶことを承諾した。
『リンさん、ありがとうございました』
「いーえ。気にすんなって」
あんな高いもの奢られたのに気にすんなって方が無理難題だ。
私は深々と頭を下げた。
頭を上げろと言われたけど、本当なら頭を下げるだけじゃ足りないくらいで…だからもう少し下げていて3回目頭を上げろと言われてようやく頭を上げた。
頭を上げるとリンさんは話題を変えて「少し早いけど飯でも行くか?つーかカフェ?甘いもん?」と言った。
そんなリンさんが連れて行ってくれたのはリンさん行きつけの喫茶店で、そこのマスターは魑櫻の先代の人らしい。