期間限定恋人ごっこ【完】番外編
リンさんのとこに転がり込んで早3日、私はリンさんの家で凄い快適な生活を送っている。
2人きり?とんでもない、ユカとヨウスケさんもリンさんの家に泊まってくれてる。
リンさんは独り暮らしらしいけど1人暮らしにしては広々とし過ぎてる2LDKの部屋。
不良でありながらお坊ちゃんでもあるらしい。
とんでもない反抗期だ。
私はというともちろん学校には行ってる。けど誠人とは会いもしないしすれ違うということもない。
それは校舎が違うせいもあると思うけど、絶対会わないって言うのはないと思うから…誠人も私に会わないようにしてるのかもしれない。
それからリンさんにストーカー女カヨさんのことを訊けば、知らない方がいいと言ってたけど1つだけ教えてくれた。
“あの女はこの町から消えた。あの男たちも一緒に”
それだけ聞いて、この先を訊くのは止めておこうと思った。
『ユカー、リンさーん、ヨウスケさーん、朝ご飯出来ましたよ!』
毎日の朝ごはんは私が作っている。居候している身だもんね。
というか毎日じゃなく正しくはこの3日間だけど。
いつまでいる、いつ帰るということは決まってないし決めてない。
あの家に帰るのが…千也に会う心の準備ができていないから。
「おはぁ…ねむっ」
「おはよう」
「おはよ~沙夜ちゃん」
『おはようございます』
ユカ、ヨウスケさん、安定のチャラいリンさん三者三様の挨拶を受けると椅子に腰掛けて「いただきます」と息を揃えて並べられたご飯に手を付けた。
3人は相変わらず美味しいと言ってくれる。
それが素直に嬉しくて堪らない。
「沙夜ちゃん」
『何?リンさん』
それは、いつもの朝___だけどいつもと違う朝。
そう感じたのは、リンさんに違和感を感じたから。
「アイツに会ってくんねぇ?」
いつか言われると思っていた言葉、だけどこんなに早く言われるとは思ってもみなかった。
私はすぐ答えることができなかった。
『誠人が会いたいって、言ってるの?』
誠人が言ったのか、それともリンさんの意志なのか。
「アイツが会いたいってさ」
そうであることを一番願ってた。