姉のカレシの、闇に溺れて
「…………分かりました。けど、コレを見せて月野が『違う』って、首を横に振ったら捨てますんで」
『で、アンタの事も先生にチクるんで』と、弁当を手に持った南瀬くんは歩いて教室に向かった。
南瀬くんが教室に歩いて帰ると同時に、チャイムが鳴る。
……………本当は昼休みになるまで、ここで紗和を待っていたい。だけど、姉のカレシだからって1時間も待ち伏せするワケにもいかない。
姉のカレシも所詮、他人だ。