君の想いは僕のもの。




「あ、お兄ちゃん。春の部屋ちゃんと掃除してある?」



「そりゃ、いきなり帰ってきたんだからしてるわけないだろ」



「ええ……」



「帰ったらすぐやってあげるから落ち込むなって」



「ほんと!ありがと!」



やっぱりこの2人はとても仲がいい。



そう言えば幼稚園の時、春ちゃんの好きな人聞いた時こせいちゃんなんてすごい泣きそうになってたことがあった。



「あの時は可愛かったな、せいちゃん。」



「ねえ、有季ちゃん?今変なこと思い出してた気がするんだけど?」



せいちゃんが目が笑ってない笑顔でそう言った。これは、怒っている。



「ご、ご、ごめんね?ごめん〜!」



わたしをだんだん壁の方に追い詰めてくるせいちゃんに必死で謝った。



「春花、これからイチャイチャが始まる予感がするよな」



「うん…」



「2階に逃げようぜ」



「うんうん。そうした方がいい気がするよ」



2人は、わたしを見捨てて、2回のサブリビングみたいな場所に歩いていった。



「ご、ごめんね?せいちゃん」



せいちゃんの服の端を掴んでそう言った。
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