君の想いは僕のもの。
莉華が私を心配して聞いてくれた。
「ううん。なんでもな」
“ドーンドーンドーンドーン”
「なんの音!?」
いきなり外から爆発音みたいな音がしてきた。
「あー、そうだ確か今日花火大会だったね」
「え!?なんで教えてくれなかったの!せいちゃんのばか!」
わたしは、ほっぺを膨らませてせいちゃんに怒った。
なぜなら、わたしは花火が大好きだからだ。手持ちの花火も好きだけど、打上花火はやっぱり特別。
「ばかって……」
せいちゃんがそう言いながらニヤニヤした顔でわたしの方へ歩いてきた。
「せ、せいちゃん!?近いよ!」
「ねえ、ゆき。花火みたい?このどけてほしい?」