☆表の顔と裏の声★
それ以上聞くのが怖かった私は、思わず蓮の手を握り首を横に振った。

「え……七海?」

(伝わらない!
蓮!私の事が好きだなんて、言っちゃ…)

「…本当に、好きなんだ。七海の事」

(…ダメだよ………)

手を離そうとした瞬間、蓮は私の手を両手で
掴み離さなかった。

こんな時、すぐに声が出ていれば…
こうやって手を繋ぐ事もなかったのに。

でも蓮の手はあったかくて…優しくて…
私は気付いたら、泣いていた。
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