☆表の顔と裏の声★
「どうしました!?」

近くを歩いていた人が、すぐに駆け寄ってきて
私の背中を擦りながら、声をかけてくれた。

「大丈夫だよ。ゆっくり呼吸してごらん」

私は思わずその声に安心感を覚え、震える体で
その人に抱きついてしまった。

「大丈夫、大丈夫。」

その時施設の先生と看護師さんも駆けつけ、
目の前の2人の光景に驚いていた。

「七海ちゃん!!」

それは、過呼吸になっていた事じゃなく、
私が、大人の男の人にしがみついていた事に。

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