吐息
高ぶりと緊張
深夜2時。
ホテルを出ると、彼は待っていた。
紺色のスーツ姿の飛鳥さん。
翡翠色の目をした彼の肌は白くて、非がないほど整った顔をしている。
人通りの多い街中では、すれ違う女性が必ず振り返るほど、格好良い飛鳥さん。
でも今は夜中で、繁華街から少し離れた場所にあるこのホテルの周辺に、人の気配はない。
いるのは、私と飛鳥さんだけだ。