マネキン少女
CM
家に帰ると、ベッドの隅っこに目付きの悪いぬいぐるみとキーホルダーを並べ、デートの余韻に浸る。


公園が薄暗くなって、2人で真っ赤な夕日を眺めたっけ。


ヒロは気を使って、外食やゲーセンに連れて行ってくれたけど、2人で話してるだけで幸せ。


なんて思っちゃうけど、私にそっくりなぬいぐるみとヒロにそっくりなキーホルダーが並んでいる光景は嬉しくて、じーっと見てしまう。


私達は将来こんな感じになるんだろうか。なんて、考えてしまう自分が恥ずかしい。


よくよく考えたら、私の部屋にぬいぐるみだなんてイメージが違い過ぎて笑えてくるがすっかりお気に入りのインテリア化していた。


気付いたら童心に帰ったのか、ぬいぐるみとキーホルダーを抱き締めながら眠りについている自分が居る。


♢♢♢
目が冷めたのは6:15


早いななんて思ったけど、7:00分くらいに家を出る。


それには理由が有って、ヒロの家の前を通りたかっただけだ__


少しでも良いからヒロと会える可能性の有る行動を取ってしまう私がいる。


早速、ヒロの家の前に付いたがシーンと静まり返っていて、人の気配すら感じない。

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