秘密の子育てだったのに、極上御曹司の溺愛から逃れられない
「うれしいっ!」

 そう言った恵麻は、両手を胸もとで握りしめてこぼれるような笑顔を浮かべる。飛びまわって喜ぶ恵麻が、そのままの勢いで相良さんに飛びついた。

 それを驚きながらなんとか受け止めた相良さんも、恵麻の反応に安堵したように頬を緩めている。

「これからずっとさんにんでいられるの?」

「うん。これからはずっとふたりのそばにいるよ。ゆっくり家族になっていこう」

「じゃあ、これからやまとさんもママみたいにえまのことえまちゃん、じゃなくてえまってよんでくれる?」

 恵麻の問いかけに、相良さんは芯から嬉しそうな顔をする。

「わかったよ。恵麻」

 さっそく呼ばれ、恵麻は照れくさそうに、しかし、幸福を隠しきれない面持ちで笑っていた。

 その光景に、私は思わず泣きそうになる。唇を噛みしめ、必死で堪えた。
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