初恋交響楽
「西尾さんが副社長への嫌がらせを頑張ればいいんですよ」

「そうか…」

そうだ、相手からだったら周りを納得させるいい理由になるかも知れない。

わたしからじゃなくて大国くんに離婚してもらればいいんだ。

そうと決まったら、
「やります!」

わたしは宣言をしていた。

「大国くんから離婚してもられるように頑張ります!」

もう1度宣言をしたわたしに、
「いい報告をお待ちしています」

寺島さんにニコッと人がよさそうな笑みを見せた。

中学時代に受けたこの恨み、今ここで絶対に晴らしてやる!

楽しみに待っていろよ、大国巡。

「絶対に離婚だって言わせてやる!」

自分に言い聞かせるように宣言をすると、わたしは大国くんが待っているカフェへと戻った。
< 11 / 100 >

この作品をシェア

pagetop