初恋交響楽
時計が夜の7時を過ぎた頃。

「ただいまー」

大国くんが帰ってきた。

「お帰りなさい」

わたしは大国くんを迎えるために玄関へと顔を出した。

「先にお風呂に入るから」

大国くんはわたしにカバンを預けると、そう言った。

「わかった、後で着替えを持って行くね」

そのままバスルームへと向かって行った大国くんの後ろ姿を見送ると、わたしは寝室へと足を向かわせた。

さてさて反応が楽しみだ…と思っていたら、
「熱い!」

大国くんの悲鳴がバスルームから聞こえた。

「えっ、どうしたの!?」

わたしはバタバタと廊下を走って、大国くんがいるバスルームへと向かった。

「シャワーが熱い!」

大国くんはバスルームのドアから顔を出した。
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