初恋交響楽
Chapter5*離婚へのカウントダウン
当日を迎えた。

わたしは寺島さんが指定した待ち合わせ場所の創作イタリアンレストランに足を踏み入れていた。

店員に案内されるように個室へと通されると、すでに寺島さんともう1人の男の人がすでにきていた。

寺島さんの知り合いだろうか?

そう思いながら、
「こんにちは」

わたしは寺島さんとその人にあいさつをした。

「こんにちは、西尾さん」

寺島さんに促されるように、わたしは椅子に腰を下ろした。

「彼は今回の作戦に協力していただく者です」

寺島さんに紹介をされると、
「初めまして、野田です」

彼ーー野田さんはそう言ってペコリと頭を下げたのだった。

「初めまして…」

わたしも彼に倣うようにペコリと頭を下げた。
< 55 / 100 >

この作品をシェア

pagetop