素直になりたい。
「兄さん...」

「新大...」

「新大くん...」

「......あ」


櫻庭はようやく気がついたようで、私の背中から手を離した。


「新大、廊下でハグは厳禁だな」

「いやっ、その...そういうつもりはなくて...」

「夕飯まだなのにもうお腹いっぱいだな。なーんて。よし、気を取り直して行こう」


なんて生田くんは言ってくれたけど、

私も櫻庭も

この熱を引きずったまま、

飲み込みずらい食事の時間を過ごしてしまったのだった。

< 142 / 372 >

この作品をシェア

pagetop