素直になりたい。
照明が暗転し、私と櫻庭は下手にはけた。


「櫻庭、行って」

「んじゃ、また後で。絶対に帰ってくる」

「うん...」


櫻庭はそう言い残し、舞台袖から去っていった。

その後ろ姿が脳裏に焼き付く。

追いかけたいなんて思ってしまったのは、

これが初めてだった。

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