物事は計画的に。
キッチンで夕食の準備をしていても、パート中に子どもの頃の記憶がよみがえってしばし放心状態になってしまった。


「ただいま。」

は!
ヤバい!!
どんな顔して会えばいい?
いつもと違って凄くドキドキしてしまう。
決して胸キュン系ではないけど。
(それでも小走りで玄関まで行かなきゃ!)

「おっお帰りなさい。
 今日も一日お疲れさま。
 ちょうど夕飯の準備が終わったところです。


ヤバい!!
心の準備の方は万端じゃなかったらしく声が裏返ってしまった。

予想外の出来事に臨機応変に対応できない私はまだまだお子ちゃまだ。

既に靴を脱ぎスリッパに履き替えた彼に会い、鞄を預かり岳さんの後ろをついてリビングへ向かう。

「椿もお疲れさま。
 そういえば、今日はスーパーに行かなかったのか?」


「ん?行きましたよ。
 いつもの所でしたが、何かありましたか?」

訳あってスーパーでの記憶が薄いですが…。
自転車が電動アシストが付いていて良かったと思う。
何故なら自転車を漕ぐ元気が残っていなかったから。
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