湿気た愛
「今はどんな本を読んでるの?」
「小説だ」
「評論じゃないの珍しいね」
「人の心を学ぶにはこれが一番いい」
ダンボールの中には図書館で借りられた本がジャンル問わずランダムに入っている。
母親が適当に選んだやつだ。
とカイは言っていた。
「人の心って、なんで学びたいの?」
「ハスナの考えが分からない時がある」
「私?」
「あぁ」
「それなら私に聞いてくれればいいのに」
本を読んでいる間も私のことを考えてくれていたらしい。
「カイ、私のことが好きなの?」
やることはやったが、まだ1度も聞いていないその言葉。
「私は、言葉が欲しいタイプなの」
「あぁ」
カイは、やっぱり私の気持ちをわかっていない。
あぁ、をひとつの言葉だと思っているらしい。
私は小説を指さし、よーく読むこと、と念を押した後、布団へ向かい眠りにつくことにした。
この不貞腐れた態度をカイが理解するかは分からないけれど、もう少し学んでいてもらおう。
「小説だ」
「評論じゃないの珍しいね」
「人の心を学ぶにはこれが一番いい」
ダンボールの中には図書館で借りられた本がジャンル問わずランダムに入っている。
母親が適当に選んだやつだ。
とカイは言っていた。
「人の心って、なんで学びたいの?」
「ハスナの考えが分からない時がある」
「私?」
「あぁ」
「それなら私に聞いてくれればいいのに」
本を読んでいる間も私のことを考えてくれていたらしい。
「カイ、私のことが好きなの?」
やることはやったが、まだ1度も聞いていないその言葉。
「私は、言葉が欲しいタイプなの」
「あぁ」
カイは、やっぱり私の気持ちをわかっていない。
あぁ、をひとつの言葉だと思っているらしい。
私は小説を指さし、よーく読むこと、と念を押した後、布団へ向かい眠りにつくことにした。
この不貞腐れた態度をカイが理解するかは分からないけれど、もう少し学んでいてもらおう。