契約結婚ですが、極上パイロットの溺愛が始まりました
「損のないようにったって、そんなのわかんないよ。こんなこと、初めてなんだし……」
「難しく考えなくていいじゃん。炊事洗濯掃除やったら報酬出してくれるって、日本中の主婦がまさに求めてるシステムだろうし、あとは、仕事は今まで通り続けたい、とか、今の生活スタイルを変えたくない、とか。自分の好きなように条件出せばいいんだよ」
今の生活スタイルを変えたくない……仕事を続けたいのも含めて、それはその通りかも。
「私も、今いきなりいい条件みたいなのは浮かんでこないけど、よく考えてみたら全然悪い話じゃないと思うよ。むしろお姉ちゃんみたいな人にはすっごくいいかも」
「うーん……そうなのかな……」
「……え、もしかして相手、残念系の人だったりする? その渋り方は。一緒に生活するのはキツイかも、みたいな」
「それは……全くないかな。むしろ、契約結婚とかしたら私が誰かに恨まれて刺されそう」
「えっ!?」
付き合っている相手とか、特定の相手はいないとはっきり言っていたけれど、あの容姿端麗ハイスペックな桐生さんなら、想いを寄せている女性はたくさんいるに決まっている。
選びたい放題で困らないだろうに、自ら志願するような相手では契約が成り立たないみたいなことを言っていた。
桐生さんの中で様々な条件があるようだけど、いくら考えてもわからないのが、恋愛結婚賛成派だと言っていたのに契約結婚なんかしようとしていることだ。
お見合いを進められては困るから、悠長に愛をはぐくんでいる場合ではないっていうことかもしれないけれど……。