契約結婚ですが、極上パイロットの溺愛が始まりました


「佑杏が言うと、説得力あるわ」

「え……そう、かな?」

「そうだよ。だって佑杏のとこは、私にとって理想の夫婦、家族だもん。でもさ……たとえこの話にのったとしても、私にはわからないと思うよ? その、誰かと一緒にいて感じる幸せっていうのは」


 想い合って一緒になった佑杏たちと、私が持ち掛けられている気持ちのない契約結婚では、そもそもスタートが違いすぎる。

 だって、一緒にいること自体が契約なのだから。


「それは、今はまだわからないじゃん」

「え?」

「誰とどんな形で出会って、その関係がどうなっていくかなんて。私だってそうだったよ。杏莉産んで、ひとりで生きていくんだって思ってた。だけど、晴斗さんが迎えに来てくれた。お姉ちゃんだって、契約から始まった関係がどう変わっていくかなんて、始めてみないとわからないよ」


 さっきから、佑杏の言葉が妙に説得力があって、絶対に無いと思っていた桐生さんとの話を考えさせられている。

 恋愛だけに限らず、出会った人間と自分がどんな関係になっていくかは、確かに関わりあっていかないと何も生まれないし、わからない。

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