契約結婚ですが、極上パイロットの溺愛が始まりました
「だから、ひとまずその話に乗ってみるのもいいんじゃないかなって思うよ。私がお姉ちゃんの立場なら、その流れに流されてみる」
「流されてみる……」
まるで操られてしまっている人のようにオウム返しをする私に、佑杏はうんうんと頷く。
「で、やっぱ無理!ってなったら、契約解除すればいいんだよ。それも契約に入れてもらえばいい。自分の都合のいいように契約すればいいだけだよ」
佑杏は「よし、ちょっと待ってて」といきなりソファーを立ち上がり、リビングを出ていく。すぐに戻ってくると、その手には紙とペンを持っていた。
「じゃ、早速考えていくからね。お姉ちゃんが不利にならない契約内容」
「えっ、本気で?」
「当たり前じゃん。真剣に考えるよ。まずは……仕事はこれまでと変わらず続けたい、でしょ──」
持ち出してきた紙に〝契約内容〟とタイトルを入れ、佑杏は箇条書きを始める。
私のことをまるで自分のことのように真剣に考えペンを走らせる佑杏に、それ以上何も言うことはできなかった。