青薔薇の至愛
「そんな物欲しそうな顔で見るなよ優ちゃん」
「だって、少し残念なんだもん……。
せっかく、ふたりっきりのお泊まりなのに」
「お前なに、俺の理性殺そうとしてるの?
しまいには五感さえ奪おうとしてる??」
「なに言ってるか分かんないけど……、我慢するから今日は抱き締めて寝てね?」
「それって俺に我慢すんなって言ってるのと同じだろ、いい加減にしろよ小悪魔ちゃん」
そんなこと言いながらも、結局朱ちゃんは私を抱き締めながら眠りについた。
安心できる匂いと、好きな人の胸で寝る緊張感、両方を楽しめて、朝、夢心地のまま目覚める。
なかなか起きない朱ちゃんの腕から抜け出すことが出来ず違った意味で抱き潰されたのは言うまでもない。