青薔薇の至愛




雪羽君とは違った意味で落ち込んでいると、料理の飾りつけをする裏方担当の芽愛ちゃんはカフェでバイトを始めたらしくメニュー表に記載する商品を先生や担当の話子達と話し合って決めていた。


葉純ちゃんはというと、得意の裁縫を活かして安くで購入したメイド服を可愛くアレンジしている。


皆すごい……。


サイズの確認を済ませて、さっさとメイド服を脱いだ。


準備は楽しいけど、文化祭当日のことを考えると少しだけ憂鬱になる。



夜、お家で鏡と向き合いながら自分の姿を見てみるけど、他の子みたいにメイド服を可愛く着こなせる自信が無くて落ち込んでいると。



コンコンとノック音がして、「はーい」と返事をすると、ドアが開いて部屋の中に入ってきたのは朱ちゃんだった。




「朱ちゃん?!どうしたのこんな時間に……。
 部屋の電気真っ暗だったから出掛けてるのかと思ってた」



「さっきまで桜木さんと雪羽といたからな」


「仲良しだね」


「いや、なんかよく分からんが雪羽がどうしてもクラスの出し物教えてくれないから優に聞こうと思って?
 今日の朝しかお前の顔見てねーしな」


「……ま、まだ決まってないよ」


「嘘つけ、準備してないと当日に間に合わないだろ。」


「……」



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