最後にもう一度愛を...

「ある日、私の家に見知らぬ女性と子供、そして父が来ました。
あぁ、この人が新しい“母”なんだと子供ながらに理解しました。
新潟に引っ越すことになったからお前も来いと言われました...
それから一緒に過ごす生活が始まりました。

今までの放置されていた日々が幸せだったと思うくらい
本当に本当に....最悪の日々の始まりでした...」



ゴクッと今度は私が息をのみ
深呼吸をし話を続ける


「父と義母からの暴力の毎日でした。
ご飯は部屋で1人で食べさせられ、一緒に食べさせてもらえませんでした。
ご飯といっても小さなパン一切れなんて日常で
夜は食べさせてもらえないことの方が多かったです。
外出はさせてもらえない、軟禁状態の日々でした...

それでも世間体を気にしてなのか、保育園には行かせてもらえました。
私を唯一心配してくれた先生とお話ができる......
それが日々の唯一の楽しみでした。

ですが...
できた痣がひどい場合は部屋から出してもらえず、
もちろん保育園も行かせてもらえませんでした...
保育園には1ヶ月で半分行ったかどうかだと思います...
当然家族で出かけるときは連れて行ってもらえず、
外食や旅行の時は1人で留守番でした」


口にすればするほど私はなんでここまで生きていられたのか分からない......
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