夢にも思ってなかったよ。

「真夏、お前ってやつは。
 今日は結婚記念日だろ?
 何で忘れるんだよ。」

「あ!そっかあ。
 だったらケーキでも買ってくれば良かった。」

コトン。 
なんの音?
「…プレゼント。
 あと、5分遅かったら渡さなかったけど間に合ったからやる。」

え?
どうして?

差し出された綺麗にラッピングされた長方形の箱ーーーー。
何でこんなことをーーーー?


「…ありがとう。
 忘れちゃってて、ごめんなさい。
 大切にするね。」

「なあ、真夏。
 最近なんで機嫌が悪い?
 何かあったのか?」

まじか。
今日は珍しく攻めてくる旦那様に対抗できる程元気じゃないな。


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