李世先輩は私のことを知り尽くしている?


『第7班
 一年:蓮井陽茉 葉山梓 古瀬來 二年:菊里李世 遠見青矢 』




え……う、うそっ……。


まさかの、李世先輩と、同じ班⁉


もう一人の二年生も、体育の授業終わりに一度話した、李世先輩のお友達だよね。



「私としては、ちょっと複雑だけど……まっ、陽茉も仲のいい先輩との方が気が楽だろうし、よしとするかあ」



梓ちゃんはなにやら、ぶつぶつとつぶやいている。


どうしたんだろう?


あ、そういえば。

さっきの李世先輩の、意味深な笑みって……もしかして、このこと⁉


先輩も、私とたまたま同じグループで、驚いただろうな。



……李世先輩と、同じグループかあ。



その事実をかみしめるうちに、私は少しずつ、理解していく。


同じグループになれたってことは、李世先輩とたくさん関われるってこと。


李世先輩と、自然教室っていう大きな思い出を、共有できるってこと。


私なんかが、李世先輩と一緒になっちゃって、申し訳ないけど……。




他の子に、代わってってお願いされても、代わりたくは……ない。





なんだか、李世先輩のことを、近くでもっと見ていたいから。
< 67 / 201 >

この作品をシェア

pagetop