時間切れ

「先生! 婆ちゃんの提案なんだけど、土日は先生にウチに来てもらって食事も母さんが作るから、勉強を教えてもらえませんか?」

「え! 典子さんは大丈夫なんですか?」

「母さんは、先生は仕事が大変だからダメって言うんだよ!」

「だって、弁護士さんなんだから、休日返上でお仕事されてると思いまして。」

「ハハハ! ウチの事務所はそんなブラックじゃあありませんよ!」

「ほらねぇ〜のりちゃん。
先生は独身だから、休日に家庭料理が食べれる方が良いと思うよ〜」

「でも〜 ご迷惑じゃあ…」

「陸くんが目指している高校は私の母校でもあるので、力を入れて頑張ります!」

「先生は、大学の時家庭教師のバイトしてたんだって! ねぇ、母さんお願い!」

「何か、家庭教師の費用より料理の材料費の方が安過ぎるようですが…
篠原先生は本当に大丈夫ですか?」

「急な案件がある時は仕事優先になりますが、家庭料理が食べれるならお受けします!」
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