時間切れ

空港へ向かう準備をしていると、玄関の呼び鈴が鳴った。

玄関へは弘美が出た。

「先生! 今日は無理言ってすみません!」

「最後に、弘美さんと太郎さんに会えて良かったです。」

「あれ〜 一也さん!」

「篠原さん、弘美が無茶言ってすみません。よろしくお願いします。」

「え! 篠原先生? どうして先生が…」

「私が、先生に空港まで送って欲しいって頼んだんだぁ〜! 
先生の高級車にまた乗りたくてさ!ハハハ
太郎。スーツケース持って行こうか!」

「車は地下駐車場ですからでは行きましょう」

典子も陸もポカ〜んとしながら、一也と弘美と太郎について行くあれよあれよと、空港に着いた。

搭乗手続きを終え、搭乗待合室に入るゲート前で陸が2人へのプレゼントを出した。

「婆ちゃん、爺ちゃん。母さんとオレからのプレゼント! 後で開けてみてね!結婚おめでとう!」

弘美、太郎
「ありがとう! じゃあまた お正月ね!」

「着いたら、連絡して下さいね!2人とも身体に気をつけてください。
お幸せに…結婚おめでとうございます。

お義母さん…
今まで…ありがとうございました…」

典子は、弘美に深くお礼をした。

「のりちゃん… 陸…。
ダメだ! また 泣いちゃうからもう行くね!」

手を振りサッサと手荷物検査をくぐった弘美。

「皆さん、 ありがとうございました。
また、お正月に会いましょう!
弘美の事は任せて下さい。大丈夫ですから。じゃあ、行きます。」

太郎も頭を下げて、手荷物検査へ向かった。
弘美と太郎の飛行機が飛ぶのを見届けた。

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