時間切れ

「じゃあ、いつ母さんに告白? プロポーズ?するの?」

「う〜ん、実は…どうすれば良いかわかんないんだよ〜
どうしよう… 陸…」

「う〜ん 2人で話せるとしたら〜………
あ! 俺さ、来週学校行事の1泊で、新入生オリエンテーションがあるわ!
その日に、"陸もいないし、外食しましょう"とか何とか言って母さんに告白したら?」

「うん! オリエンテーションはいつなの?」

「もう一度プリント見て確認するけど確か… 木曜日に出発で〜
金曜日の夕方学校で解散だったはず。」

「木曜日! わかった。頑張る!」

「母さんの性格からして、必ず返事は待って下さいって言うと思う。
そして、婆ちゃんに相談すると思うから俺から婆ちゃんに根回ししとくわ!」

「え〜! 弘美さんに?」

「一也さんが、俺の父さんになるかならないかの重要事項なんだから、根回しは必要だろ! 

婆ちゃんに後押しされ、俺にも意見を聞いてくるだろうし。
うん。 たぶん、大丈夫だと思うよ!」

「ありがとう、陸。
どっちが大人なんだか〜。ハァ〜」

「母さんも一也さんのこと、"本当に いい人だ" って言ってたし、安心して母さんにプロポーズでも何でもしてあげて! お願いします。」

「ハイ! 承知致しました。」

陸は、ハハハ!ハハハ!と大笑いで喜んでくれた。

一也も、陸が味方になってくれてホッと、安心した。

あとは、典子にアタックするのみだ。

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