時間切れ
遅れて、一也さんが帰ってきた。

駅前の美味しいケーキ屋さんのケーキを買ってきたようだ。

「ノン、ただいま〜、ケーキ買ってきたから食後に食べようよ。」

「おかえりなさい。ありがとう。そうしようか。 ふふふ。」


陸と翔太くんは、リビングで麦茶とバナナとスナック菓子をたべながら、陸が買ったガイドブックを見ながら、
明日のネズミーランドのアトラクションの話をしている。

「翔太くん、あのさ〜、明日は〜…ネズミーにあるホテルに泊まるよ! 
だから、明日の夜まで遊んで〜
ホテルに泊まって〜 次の日も遊んでから夕方、ウチに帰ってくる予定なんだけど。」

「え〜! 本当〜!ネズミーのホテルに泊まれるのオレ! ヤッタ〜!
クラスの トモキだけがネズミーランドに遊びに行ったことあってさ〜
ホテルの写真みしてもらったら、なまら、いかったんだよね〜 
行きたいなぁと思ってたんだ!ありがとう!」

「その代わり、着替えとか自分の事は自分でするようにしような。
人が大勢いるから、恥ずかしいかもしれないけど、手を繋ぐことを約束できるかな?」

「うん! わかった! 」

「よし! じゃあ、お茶飲んだら荷物を俺の部屋に持って行って明日の着替えを、リュックに詰めようか?」

「うん。わかった」

陸の部屋に入った翔太くん。

「うわー、カッコいい!陸にいちゃんの部屋!スゲェ〜、バスケのボールもある〜」

大興奮の翔太くんの声が、リビングまで聞こえ
私も一也さんもクスクス笑っていた。


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