拾われたパティシエールは愛に飢えた御曹司の無自覚な溺愛にお手上げです。
ブランマンジェのその前に

 愛梨さんのことはさておき、私は午後から桜小路さんに言い渡されていたブランマンジェ作りに勤しんでいた。

 フランス語で『白い(ブラン)食べ物(マンジェ)』という意味を持つブランマンジェ。イタリアのパンナコッタとよく混同されるが、アーモンドの香りを付けるところが大きく異なる。

 砂糖とアーモンドで作るのが起源とされるが、中世の頃には、鶏肉や蛙の肉を入れた液状のスープとして食されていたらしい。

 ブランマンジェの作り方は至ってシンプル。

 温めた牛乳に砂糖とゼラチンを溶かして、冷やしてから生クリームを加えて冷蔵庫で冷やし固めるのが基本だ。

 好みに合わせ、口当たりをサラッとしたものにしたい場合は、生クリームをそのまま加え、もっちりとした食感にしたい場合は、生クリームを泡立ててから加えたりすることもできる。

 誰でも簡単にできそうだけれど、温めた牛乳を十一度まで冷やすという、細かい温度調整が重要になるため、生クリームを加えるときに分離してしまったりという失敗をしてしまうことも結構あるようだ。

 まぁ、それさえ気をつければ家でも美味しいブランマンジェを作ることができる。
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