カラフル☆デイズ

ただ、セイ兄が受験生ってことは、深月先輩も受験生ってことで、先輩とのデートが嬉しくてその辺に関する気遣いは忘れてしまっていた。


「あの……深月先輩、受験生なのに、今日はごめんなさい」


「は?何がどうなって、そのセリフ?」


「セイ兄が、今日は家で受験勉強してるって言ってたから、そういえば深月先輩も受験生なのに、と思って……」


「あぁ、そういうことか。アイツは受験生かもしれないけど、俺は進学じゃなくて就職希望だし」


「へぇ……えっ!就職希望!?」


深月先輩も大学に進学すると思っていただけに、まさかの就職という言葉に驚いた。


「だって、三年生って進路希望ごとにクラス分けされてますよね?セイ兄と同じクラスってことは、進学希望だったんじゃ……?」


「気が変わったんだよ。俺は深山みたいに、大層な身分じゃないし……」



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