カラフル☆デイズ

二人の会話が自分のことなだけに入りづらくて、息を潜め、その場で聞き耳を立てる。


「あの二人はもう別れたんだし、これで良かったはずなのに……なのに、まひるはあんなんだし。どうすれば良かったんだよ?」


俺たちにしてやれることって何だよ……と、セイ兄の切実そうな声が聞こえてくる。


「別れたって言っても、まだ二ヶ月くらいしか経ってないんだし、まひるだってそう簡単には忘れられないだろ……」


別に、無理して元気に振る舞ってるつもりはなかったけど、あさ兄たちにはお見通しか……。


私が、まだ深月先輩のことを吹っ切れてないってことを。


例えそうだとしても、私にはもう忘れる他なくて、学校では向こうがあからさまに私を避けているのが判るほど、あれ以来、深月先輩とは一度も顔を合わせることがなくなった。



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