昭和懐妊娶られ婚【元号旦那様シリーズ昭和編】
憎い女というのは多分私のことだと思う。
父の言葉を聞いてズキッと胸が痛んだ。
「では、遠慮なくいただきますよ」
まるで玩具でも手に入れたかのように楽しげなその声の主を思い出した。
この声は……橋本清十郎。
彼の声がするなんてきっとこれは夢なのだろう。
そう。寝不足だったから変な夢を見たのかもしれない。
目をうっすら開けると男性がふたりいたが、視界がボヤけてよく見えない。
夢か現かわからぬまま、目を閉じて眠りにつく。
暗い闇の中を漂う私。
ずっとこの状態が続くと思ったが、しばらくして明るい光が見えた。
「あっ、凛寝てる」
幸太くんの元気な声が聞こえたかと思ったらすぐに鷹政さんが声を潜めて注意する。
「幸太、静かに。起こすとかわいそうだ」
「ごめん。でも、凛と話せなくて残念」
少し沈んだ声の幸太くんを鷹政さんは優しく励ました。
「また会える。凛、早くよくなれ」
大きな手が私の頭をクシュッと撫でる。
父の言葉を聞いてズキッと胸が痛んだ。
「では、遠慮なくいただきますよ」
まるで玩具でも手に入れたかのように楽しげなその声の主を思い出した。
この声は……橋本清十郎。
彼の声がするなんてきっとこれは夢なのだろう。
そう。寝不足だったから変な夢を見たのかもしれない。
目をうっすら開けると男性がふたりいたが、視界がボヤけてよく見えない。
夢か現かわからぬまま、目を閉じて眠りにつく。
暗い闇の中を漂う私。
ずっとこの状態が続くと思ったが、しばらくして明るい光が見えた。
「あっ、凛寝てる」
幸太くんの元気な声が聞こえたかと思ったらすぐに鷹政さんが声を潜めて注意する。
「幸太、静かに。起こすとかわいそうだ」
「ごめん。でも、凛と話せなくて残念」
少し沈んだ声の幸太くんを鷹政さんは優しく励ました。
「また会える。凛、早くよくなれ」
大きな手が私の頭をクシュッと撫でる。