【短】魔法使いが降って来た夜
まんまるお月様

「ママ、今日のお月サマまんまるだよ」

「あら本当ね。満月ね」

「まんげつ?」

「そうよ。真ん丸お月様の事を言うのよ。今日は雲もないから輝きも違うわね」

「パパが帰って来たらお月サマ見に行こうよ♪」

「それじゃ、パパに相談してみましょう」



「ただいまぁ」


  パタ パタ パタ


アタシは玄関に向かって小走りに


「おかえり~。パパ、お月サマ見に行こうよ☆」

「お月様? お家で十分じゃないのか?」


アタシは、パパの袖をグイグイ引っ張りリビングへ


「さっきね、ママと話してたの。今日はお月サマとってもキレイだから、パパが帰ったら見に行こうって」


  カチャッ


リビングの扉を開ける


「佳菜、ただいま」

「おかえりなさい、早かったのね」

「あぁ、今日は店も暇だったんだ。それよりお月見って何だ? 十五夜はとっくに過ぎてるだろう?」

「さぁ。私にも。月娜が突然言い出したのよ」

「気紛れな年頃だな(笑)」



アタシ月娜(ルナ) 

ちょっと家族の紹介するね

この春、小学校受験頑張ってね、私立の鳳学園に入学したの。

ピッカピカの一年生~

まんまるお目々がチャームポイント

小学校受験なんて早い? うーん、そうかなぁ? 今じゃ当たり前よ。 

この学園の制服はスッゴク可愛くって幼稚園の頃から憧れていたの 

だから、頑張ったのよ

一番の友達の咲姫(サキ)ちゃんも一緒に通ってるの


パパ、瑠偉(ルイ)。アタシから見てもメッチャカッコEの☆ 

髪は長めのダークブラウンでね、一纏めに束ねてるの

喫茶店を開いてるんだぁ


ママ、佳菜(カナ)。これまた美人なの 

肩まである栗色の髪がふわぁっとカールしてるの

普段はおっとり。でもね、怒ると鬼になるの。これはここだけの秘密

いつも家に居てね、毎日おやつを作ってくれるんだ♪

ママの作るチェリーパイが大好物☆


そんな自慢の二人から産まれたアタシは幸せいっぱい 
まぁ何処にでもいる家族なんじゃないかな?


さて、続きをどうぞ☆



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