令和最愛授かり婚【元号旦那様シリーズ令和編】
「君がどういう心積りで臨もうが、産んでくれるなら俺は構わない。でも、結婚に満了日なんか決められないだろ」
「結婚は、出産までの生活保障です。あくまでも、出産に関する付帯事項。つまり、本契約満了と同時に失効します」
「なっ……」
私の発言は相当想定外だったようで、黒須類は大きく目を剥いた。
またしても、見たことのない愕然とした様子に、私は少し怯む。
正直、自分でも、出産を契約として考えようだなんて、バカなことを言ってるとわかっている。
だけど。
「愛情どころか、嫌悪感しか湧かない男と、一生連れ添うなんて、まっぴら」
なんとか自分を鼓舞して、辛辣に言い捨てた。
私は、お腹の中の命に、この男を父親にしてしまった責任を取る。
生まれてきたら、彼の〝道具〟にされてしまうこの子を守ってあげられるのは、私だけなんだ。
心の奥底から湧いてくる、強い使命感に突き動かされ――。
「子供を連れて、離婚します。私が産む赤ちゃんに、あなたを〝パパ〟とは呼ばせない」
――これを、〝母性〟と呼んでいいのだろうか?
いや……母になるという私の覚悟は、まだまだ温い。
それでも、きっぱりと言い放つ私に、黒須類は短く息をのんで絶句した。
「結婚は、出産までの生活保障です。あくまでも、出産に関する付帯事項。つまり、本契約満了と同時に失効します」
「なっ……」
私の発言は相当想定外だったようで、黒須類は大きく目を剥いた。
またしても、見たことのない愕然とした様子に、私は少し怯む。
正直、自分でも、出産を契約として考えようだなんて、バカなことを言ってるとわかっている。
だけど。
「愛情どころか、嫌悪感しか湧かない男と、一生連れ添うなんて、まっぴら」
なんとか自分を鼓舞して、辛辣に言い捨てた。
私は、お腹の中の命に、この男を父親にしてしまった責任を取る。
生まれてきたら、彼の〝道具〟にされてしまうこの子を守ってあげられるのは、私だけなんだ。
心の奥底から湧いてくる、強い使命感に突き動かされ――。
「子供を連れて、離婚します。私が産む赤ちゃんに、あなたを〝パパ〟とは呼ばせない」
――これを、〝母性〟と呼んでいいのだろうか?
いや……母になるという私の覚悟は、まだまだ温い。
それでも、きっぱりと言い放つ私に、黒須類は短く息をのんで絶句した。


