Dear my star
「体育祭が終わったばっかりなのに、もう中間テストとか早すぎるー!」
お昼休み。渡り廊下で涼みながらジュースを飲んでいると、郁ちゃんがそう嘆いた。
「来週だねぇ、中間テスト」
「うわああっ! 言わないで言わないで言わないで! 中間テストって言葉はもう聞きたくなーいっ」
いやああ、と頭を抱えて叫ぶ郁ちゃんに苦笑いを浮かべる。
「いいよね、真佳は! 元が賢いし、そもそもあんなできたお兄様が家にいるんだから」
「そんなことないよ。私も勉強は好きじゃないし」
嘘だ、と私をじろりと睨み、深い溜息を吐いた。
「あっれれー。先客がいると思えば、妹ちゃんに浅原ちゃん!」