Dear my star



「────アルバイト?」


顔を洗って目が覚めたお兄ちゃんとテーブルを挟んでブランチを食べた。


「そ。助っ人で一回呼ばれてから、気が付いたら臨時の時だけ呼ばれる要員になったんだよ」

「今日も助っ人なんだ」

「人が足りてないんだって」


ふーん、と頷きながらかぼちゃのポタージュを口に運ぶ。


バイトかぁ。

一度、お兄ちゃんに「アルバイトをしようと思う」って相談した時、「門限をすぎるからダメ」って言われちゃったんだよなぁ。

でも夏休み中なら、朝から夕方まででアルバイトが出来るじゃないかな?


今度、郁ちゃんに相談してみよう。



「お兄ちゃんはなんのアルバイトしてるの?」

「……教えない」

「えー、けちんぼ」


むうっと唇をとがらせる。


「教えたら見に来るでしょ」


考えがお見通しだったらしく、誤魔化すようにえへへと肩を竦めた。



< 282 / 525 >

この作品をシェア

pagetop