Dear my star
「────アルバイト?」
顔を洗って目が覚めたお兄ちゃんとテーブルを挟んでブランチを食べた。
「そ。助っ人で一回呼ばれてから、気が付いたら臨時の時だけ呼ばれる要員になったんだよ」
「今日も助っ人なんだ」
「人が足りてないんだって」
ふーん、と頷きながらかぼちゃのポタージュを口に運ぶ。
バイトかぁ。
一度、お兄ちゃんに「アルバイトをしようと思う」って相談した時、「門限をすぎるからダメ」って言われちゃったんだよなぁ。
でも夏休み中なら、朝から夕方まででアルバイトが出来るじゃないかな?
今度、郁ちゃんに相談してみよう。
「お兄ちゃんはなんのアルバイトしてるの?」
「……教えない」
「えー、けちんぼ」
むうっと唇をとがらせる。
「教えたら見に来るでしょ」
考えがお見通しだったらしく、誤魔化すようにえへへと肩を竦めた。