Dear my star
「真守は、いつから私のこと好きだった……?」
目を瞬かせると、顎に手を当てて空を見上げた真守。
しばらくして「真佳はどうなの?」と聞き返された。
再開した日を思い出す。
クリスマスの日の夕方、ツリーの後ろに隠れて「自分はサンタだ」なんて言って現れたお兄ちゃん。
「変質者かと思って本当に怖かったんだよ」
「警察呼びますよ!?って言われて慌てて出てきたんだっけ」
お兄ちゃんはくく、と喉の奥で笑った。
それから皆で夜ご飯を食べて、お兄ちゃんと私の部屋で色んな話をした。
あの日何があったのか、あの後お兄ちゃんがどうしていた、私がどんな風に過ごしたのか。
離れ離れだった10年間の溝を埋めるように、朝が来るまでずっと話していた。
「たぶん、あの日を境に……私の中でお兄ちゃんへの気持ちが、変わっていったんだと思う」
あの日が、私が妹として泣いて笑った最後の日。
そこから少しづつ、お兄ちゃんを想う気持ちは違うものに変わっていったんだ。