ephemeral house -エフェメラルハウス-





「ほら、セナ立ちなって」

全然起きない…………

それもそのはずあんなお酒を直で全部飲んだら誰でもこうなる

「おぶってやるしかないか」

レンの一言で少し救われる

意外とレンも良いとこあるんだ

「よし、ジャンケンだ」

前言撤回

「あんた男なんだからやりなさいよ」

あまり男女どうこう言うのは好きじゃないけどこれは確実にレンがやるべき

「え?いやだよ」

全くうちの男たちってのはどうしてこうも………

「さーいしょはグーじゃーんけーん」






「いくぞゆい~落とすなよ」

何でこうなるの

「ゆいー!キツかったら手伝うからねー!」

いくよーせーのー

の合図で背中にセナを背負う

……………………

……………………………………

…………………………………………

「ゆい…大丈夫か?」

「軽い」

「え?」

軽い…

バイクに乗った時も思った
すごいウエスト細いなって

でもこれいくら何でも軽すぎる

それに……………

心音が異様に大きい気がする

まぁでもそんな事よりも問題はハルの家がどこにあるか

近いとは言っても歩くには距離もあるだろうし

こいつが軽いって言っても誰かをおんぶして歩くのは疲れる

「確かにセナって細いよね」

学校居る時も今もそうだけど絶対に長袖だから全然気づかないかもだけどこれは細いってよりガリガリ

「あっここだよ!私の家!!!」

案外近くて助かったけどこの軽さならどこまでも歩けるような気もしちゃう

………ったく起きろっつーの

「お前の部屋タバコ吸える?」

「いや、タバコはちょっと…」

当たり前だろハルは非喫煙者なんだから

てかセナの匂い……

無駄に甘ったるい匂いのする香水に
少し癖のあるタバコの匂い

あと酒くさい

「ちぇっ、じゃあタバコ吸ってから入るから先行ってて」

レンがふてぶてしく言う

「あ、おれもそうするわ」

それに続いてセナも

「あ、そう?なら私たちは……………………ってはぁ!?!?」

こいつ起きてたのかよ!!!!!!

「ゆいちゃんの背中で目覚める夏の夜は最高だな」

「い、い、い、いつから起きてたのさ」

「え?んー……ゆいちゃんのおっぱい触った時にはもう起きてた」








「殺す」










「うわ~痛そう」

「そんな言葉で片付けんなめっちゃ痛いわ」

「やっぱ痛いんじゃん」

うっせえぞハルって言いながら絶対に痛くならないようにじゃれるセナ
楽しそうにはしゃぐハル

なんだか兄妹みたいだ
でも私の口から出た言葉は全く違う言葉
「レン」

2人には聞こえないようにレンに言う

「あの2人お似合いだね」

「あー、しかし腹減ったな」







殺さなきゃいけない相手増えたかもね
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