ずっとあなたが好きでした。




(あぁ、頭痛い…)



夜更かしをしてしまったせいで、次の日はすこぶる不調だった。
私は昔から早寝早起きだけど、昨夜は潤とのLINEのお陰で目が冴えて、その後は落ち込み過ぎて眠れなくなって…
結局、ほとんど眠れなかった。



(休みで良かったな……)



そんなことを思いながら、私は昼近くまで部屋でゴロゴロしていた。



「あれ~?」



両親は家にいなかった。
どこに行ったのかはわからないけど、仕方がないから、あるもので昼食を済ませた。
食事をしたら、なんとなく気分は楽になった。
さっき飲んだ痛み止めがようやく効いて来たのかもしれない。
そうなると、家にいるのがもったいないように思えて来て、私は出かけることにした。



電車に乗り、繁華街のコーヒーショップに向かった。



(美味しい……)



コーヒーをすすりながら、私はぼんやりと外を眺めた。



頭に浮かぶのは、潤の顔だった。
子供の頃でも、学生の頃でもない、昨日の潤の顔…



(潤……あ……そうだ!)



私はコーヒーショップを出て、歩き始めた。
行き先は映画館だ。



潤と一緒に見に行ったあの映画のリメイク。
昨日はほとんど見られなかったから、今日、ゆっくり見ようと思い付いたんだ。
今回は、出演者も監督もまるで違う。
どんな風に変わってるんだろう?
ワクワクした気分で、私は映画館に足を踏み入れた。




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