リアル
アタシと村上の会話は静かだった。


淡々と...でも確実に会話をした。


村上は凄く整った口元をしている。


アタシはその口元から目がはなせない。

この男の口元にアタシの口を合わせたいとすら思ってしまった。


客に対してこんな感情を持ってはダメだ...


けれど、アタシの感情は高ぶるばかりだ。


アタシ...どぅしちゃったんだろう。

「顔、赤いけど少し酔ったのかな?」


村上はその口元通りの綺麗な声でアタシに言った。


「そぅですか?普段顔にはでないんですけど。」


アタシの頬は村上といるせいで赤いのだろう。


少し恥ずかしくなった。


普段色んな男と話しているが顔が赤くなる事なんてナイのだから。


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