リアル
男と一緒にカフェをでた。


男はアタシと同じペースで歩く。


ヒールのアタシに気を使ってかゆっくりとアタシに合わせてくれた。


決してアタシより先を歩かない。


何故だかアタシはこの男に安心感を覚えた。


10分くらい歩くと『ペットShop リン』 という看板の前で男が立ち止まった。


アタシは一瞬キョトンとしてしまった。

「実はペットを飼おうと思っていてね。」


身なりのいぃその男からは想像もつかない場所だ。


「娘さんにですか?」


男がクスッと笑った。


「独身なんでね、娘はいないんだ。俺がほしくて。」


アタシは胸がキュンっとした。


自然と笑顔がでる。

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