腹黒策士が夢見鳥を籠絡するまでの7日間【番外編② 2021.5.19 UP】
その日、絶対に落ち着かないかと思っていたけど、
以前任された須藤先生の研究費の処理は膨大なので、考える間もなかった。
研究室で事務処理をしていると、奥の実験室から三枝先生が出てくる。
「須藤先生はどこに行かれてます?」
「さっき会議で出られました。そのあと医学部の方で研究の打ち合わせだって。こっちへの戻りは夕方です」
「そうですか」
「須藤先生って、意外と真面目ですよね……」
私は思わずつぶやいていた。
三枝先生はきょとんとすると、
「間違いなく、私より真面目ですよ?」
と返された。思ってもない事を言われて、私も目が点になる。
私の目から見たら三枝先生はいつも研究熱心だし、真面目な人だ。
対して須藤先生は、少なくとも私が見ている限りの時間は、忙しそうではあるが真面目ではない部分も時折見え隠れする。
それに夜の須藤先生は知らないが、きっと夜遊びしているだろう。