腹黒策士が夢見鳥を籠絡するまでの7日間【番外編② 2021.5.19 UP】
「これまではあげはは、男女関係についても何も知らなくてもいいと思ってました。それがいいと思っていました。でも、これからは……何も知らないからこそ、危ない目にも合うと思うんです」
「そうかもしれない」
「彼女には性教育がほとんどなされていません。このままでは、行きずりの男に妊娠させられる可能性まであると思いますよ?」
「なっ……」
鳥羽先生の顔が完全に青ざめた。
「もちろん僕もそれは本意ではありません」
ちょっと脅しすぎたか……。
そう思いながら続ける。
「僕なら、あげはにそういう事もきちんと教えてあげられますし、もし何かあっても、かならず責任も取ります」
まっすぐと鳥羽先生言う。
鳥羽先生もとっくに僕の気持ちには気づいていただろう。
「何かって……。須藤くんがあげはのことを思ってくれているのは知っているが……。でも肝心の、あげはの気持ちはどうなんだ」
「それは、つまり、あげはが僕のことを同じように好きだと思っていれば、OKと言う事でしょうか?」
意地が悪いかもしれないが、
そう聞いてみる。
「え……そ、それは」
「どこかのわけの分からない男と結婚するのと、ここの研究室で鳥羽先生の部下でもあり、先生の生徒でもあり、将来も先生の近くにいることになるだろう僕と結婚するのと、どちらが鳥羽先生にとってもいいんでしょうね」
僕は追い詰めるように伝えてしまう。
でも、恩師にすら、NOを言わせる気はなかった。