DIYで魔法世界を再建!
「ゴホッ・・・ゴホッ・・・
 神獣様、大丈夫ですか??」

「もうすぐでベヒモス大国に到着する、それまではお前達、顔をローブで包んでいなさい。城の
 門でお前達を降ろしてやる。」

「ありがとうございます」と言いかけたけど、さっき言われた通り、私達はなるべく顔を外部の空気に晒さないようにした。
多分この空気は、体の内部に入るだけでも危ない気がする。私は息苦しさを必死に堪えながら、時々ローブの隙間から見える外を覗いた。
ベヒモス大国の跡地に近づく度に、周りの荒地がどんどん濃くなっているような気がする。ついさっきまでは倒壊した建造物も荒野の中にあったのに、今私達の真下にあるのは、カラカラになった大地のみ。
足りないのは水分だけではない、大地の栄養源そのものが空っぽの状態に見える。地面の砂を巻き上げた突風ですらも、黒く染まってしまう。
荒野を渡り歩いていたヌエちゃんでも、これほど酷い荒れ具合は初めて見たそうで。私達が、どんどん『真相』に近づいている事を、しみじみと感じさせられる。
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