DIYで魔法世界を再建!
「母さん・・・もういい加減にしてくれよ!!!
 これ以上母さんを苦しめたくないんだよぉ!!! だから早くぅ!!!」

「アァァァアアアアア!!!
 シィズゥゥゥゥゥゥ!!!」

女王様が息子であるシーズさんの名前を叫んでいた。でもその姿は、決して我が子に助けを願う親の顔ではない。ネズミを仕留めようと血眼になっている、空腹状態の猫だ。
シーズさんは久しぶりに母に名を呼ばれて、嬉しいなんて心情は浮かんでいない様子。むしろ、本棚に隠れてしまった。それくらい、互いには『愛』が存在しなかったのだ。
互いを愛さない、互いを愛せない。長年そんな歪な関係を持っていたシーズさんは、今までにないくらい必死な様子。絶縁が本望だった彼にとって、今この瞬間が、絶好の好機。
高台の上であんなに泣きじゃくっていたのに、こんなに躍起になってくれるなんて、正直思わなかった。それくらい、女王様が彼の人生に『悪い影響』を与えていた事になるんだけど。

「許さない・・・!!! 許さない・・・・!!!
 私を邪魔する者は全部!!! 全部ぅ!!!」

「姉さん避けて!!!」 「うぁああ!!!」
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