DIYで魔法世界を再建!
そう言うと同時に、私は女王様に向かって一直線に飛び付いた。女王様は私の剣を受け流し、手の中から黒い光線を放った。
それをギリギリで避けられた事は幸運だったけど、これ以上この空間を壊すわけにはいかなかった。ギリギリ現状を維持できているけど、あとほんの少しでも壁が剥がれると、全てが崩落してしまう。
ただ、女王様も、どうやら場所を変えてでの勝負を挑んでくれなさそう。・・・となれば、『それなりの覚悟』を持たなければ、この状況を打開できないみたいだ。
私が剣に力を込めると、剣からは水色の光が放たれ、刀身がぐんぐんと伸びていく。まるで水を得て成長する草木の様だった。
この現象に、決して驚かない自分。むしろ力が湧いてくる、私は迷わず剣を横に振る。すると、まるで漣のような波紋がビーム状になって女王様を襲う。
しかし、女王様はそれを結界で最も簡単に防いでしまう。私は女王様が結界を解いた瞬間を狙っていた・・・が。
予想外な事に、その結界が槍の様に尖り、そのまま私に飛んでくる。それを剣で受け流すと、槍は近くにあった本棚に直撃、そのまま木っ端微塵に。
「マジかよ・・・」と呟きながらも、私は女王様から目を離せなかった。あれが私に少しでも被弾していたら、怪我どころの騒ぎではない。
だが走行している間に、私と女王様の間に割り入ってきた大きな瓦礫。その衝撃で視界がぼやけてしまったが、女王様はそれでもお構いなし。
その瓦礫を突き破り、魔術で作られたであろう赤黒い剣を私に突き立てた。それも受け流そう思ったのだが、女王様の剣に私の剣が触れた途端、目の前を閃光が包んだ。
それが罠であると分かった私は、すかさず後ろに下がる。そのおかげで、切られたのは私の髪だけで済んだ。
私はすかさず地面を蹴り上げる。水浸しになっている地面を蹴り上げた事により、水飛沫が女王様に直撃。そのまま私が縦に一振りすると・・・
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